(15)2002年7月1日  

「自然と庭づくり」

 
草遊庭を造り始めてから、8年経ちました。
その間、ああでもないこうでもないと、いろいろ本などを見ながら
少しずつ庭に手を加えていきました。
   
  ビズにアリスファームの藤門さんが
「奥様がここに池でもあったらという」
そうすると、なんてことをと思いながらも、池を発想し、造ってしまう。
というふうに書いていらしゃいました。
まさに草遊庭もそんなふうでした。

「赤毛のアン」の好きな「奥様」の、庭に小川があればという
とんでもない夢が、
(近くに川もなく、もちろん湧き水なんてありません。)
今、草遊庭で小さな流れになって実現しています。
もちろん「ご主人様」のおおいなる努力の結果です。
 
       


     
    庭造りを始めてから、見たこともない虫とも遭遇することになり
ました。
アケビに付く不気味な形の虫・コナラに付いた毛虫の巣・栗の
木の毛虫や大アブラムシ
   
自然界の力関係を壊してはいけないと思い、
できるだけ、薬剤は使わないように心がけているのですが、
多量発生する前に手を打たないと・・・
   
今年の春、コナラの毛虫の巣の退治のときも、
(芽立ちが遅く気になっていたのですが、毛虫の巣がなかなか
わかりませんでした。)
人間ってなんと残酷で身勝手なのか、ごめんねとか、これが
弱肉強食の世界なんだ、自分達もそのサイクルの中にいるんだ、
とかたくさんの命をとってるぞとか、いろいろなことが頭の中を
よぎりました。
その後は二人とも気持ちが悪く、食事がのどを通りませんでした。
 
   
庭造りを始めてから、いろいろな生あるものと共に生かされて
いるんだと感じるようになりました。

  季節の花にはいつも関心を持って庭を歩きますが、
つい、木の状態を見落としがちになります。
葉の調子とか、木の下に毛虫などの糞が落ちていないか、
常に注意を払うように、心がけています。

6月は、栗の花が咲き、長い花柄が落ちてきます。
その花柄が梅雨に濡れて、燃やそうにも燃えません。
雑草も、どんどんと大きくなるので、引っこ抜いたり刈ったり
しますが、作業するはたから、増えつづけます。

この季節は、込み合ってきた枝をはらって、風通しをよくする
ことと、足元の草を刈ることが、土日の庭仕事です。

 
   
    山野草の庭は、植材も増え、シャガや背の高い野草で被われて
いた部分は、草を刈り、比較的背の低い野草に変えていくことで、
落ち着いた庭にしていきつつあります。

 野菜・ハーブ・宿根草の部分は、何度も試行錯誤をしてきました。
春の季節は、形も整っているのですが、夏になると草花の背が
伸びて倒れこんだり、乱れた姿になってしまいます。

それにもまして、雑草にはほとほと参ってしまいます。
仕事などで、2週間も手を掛けてやれないと、丈夫なハ−ブでさえ、
雑草に負けてしまいそうです。

   
これからも、庭はまだまだ変わっていくと思います。
自分の作ったものは、完成した時点で、楽しみが半減してしまい
ますが、庭造りだけは、更に自然が手を加えてくれますし、
次々と変わっていくので、楽しいのだと思います。